ゲノムひろば2003 in 京都

主催:文部科学省科学研究費特定領域研究ゲノム4領域(旧特定領域)

後援:京都市、京都府教育委員会、京都市教育委員会

ゲノム談義

今年4月にはヒトゲノム配列の解読完了が発表され、ゲノム研究は生命現象の理解と医療やその他の社会的課題の解決を本格的に目指す、新しい段階に入りました。「ゲノム談議」では、気鋭のオピニオンリーダーをゲストに迎え、最前線に立つ研究者を交えて、ゲノム研究の持つ時代的意義・社会的課題について闊達に語り合います。

京都会場では、ちょっと大げさですが「現代の人間観・生命観-ゲノム研究と霊長類学の立場から」というテーマで進めます。様々な科学研究の中でも、霊長類学とゲノム研究は私たちの人間に対する見方に最も大きな影響を与えている分野です。2つの分野が生み出す知見はお互いにどんな関係にあるのか、最新の研究を交えながら議論します。また、そうした議論をごく普通の市民から見たとき、どんな意味があるのか、ゲストと会場からの意見を聞きながら一緒に考えてみようと思います。昨年同様、思わぬ方向に話題が広がる可能性も十分。どうぞお楽しみに。(加藤 和人)

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パネリスト・プロフィール

佐藤 友美子(サントリー不易流行研究所 部長)

1975年立命館大学文学部を卒業、サントリー株式会社に入社。1989年不易流行研究所の設立メンバー、1998年3月より現職。サントリー不易流行研究所は生活の中の楽しみにスポットを当て、21世紀の生活文化のあり方を探っている。
京都、兵庫県の総合計画、小泉首相の観光立国懇親会等に関わり、現在中央環境審議会委員会、国土審議会専門委員、国際日本文化研究センター客員教授。編著に「ロストプロセス・ジェネレーション」「時代の気分 世代の気分」等がある。

佐藤
山極 寿一(京都大学大学院理学研究科 教授)

1952年東京生まれ。1975年から日本各地でニホンザルの野外研究、1978年からはアフリカ各地でゴリラの野外研究に従事。現在はゴリラとチンパンジーが熱帯林の同じ場所でどのように共存しているか、他の生物といかに共進化してきたかを研究している。類人猿の行動や生態をもとに初期人類の生活を復元し、人類に特有な社会特徴の由来を探っている。著書に「家族の起源」(東京大学出版会)、「オトコの進化論」(ちくま新書)など。

山極
小原 雄治(国立遺伝学研究所生物遺伝資源情報総合センター 教授)

1951年京都生まれ。1974年京都大学理学部卒業、1979年名古屋大学大学院理学研究科博士課程中退。名古屋大学理学部助手、英国MRC分子生物学研究所客員研究員を経て1996年国立遺伝学研究所教授、2002年より同・副所長。理学博士。1987年に大腸菌ゲノム地図を発表しゲノム研究の先駆けの一人となる。

小原
服巻 保幸(九州大学生体防御医学研究所遺伝情報実験センターゲノム機能学 教授)

1949年生まれ。九州大学医学部卒。同大学院博士課程修了。同大学内科研修医。Yale大学医学部研究員。九州大学医学部生化学講座講師、遺伝情報実験施設病因遺伝子分野助教授、教授を経て現職。精神・神経疾患の分子レベルでの解明に取り組んでいる。著書に「遺伝子を理解する」などがある。

腹巻

進行

加藤 和人(京都大学人文科学研究所助教授)

1961年京都生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。ケンブリッジ大学研究員、JT生命誌研究館主任研究員を経て現職。現在の専攻は、現代科学史・科学コミュニケーション。2002年4月よりHUGO(国際ヒトゲノム機構) 倫理委員会委員。

加藤 和人
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