特定研究領域ゲノム4領域とは

全体像パネル
全体像パネル

ゲノム基礎研究に主軸をおく文部科学省科学研究費の研究プロジェクト。ミレニアムプロジェクトの一環として2000年度から2004年度まで行われたプロジェクトに引き続き、2005年度より新たな5年プロジェクトとして始動しました。全国の大学や研究機関から約160の研究室が参加しています。

イラスト:hnk
制作:京都大学大学院 生命科学研究科・生命文化学研究室
監修:特定領域研究ゲノム4領域「社会との接点委員会」

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領域1 生命システム情報

領域1 生命システム情報
領域1 生命システム情報

バイオインフォマティクスが切り拓く生命科学

「生命システム情報」では、複雑な生命現象はどのようにして起きるのか、そのからくりはどうなっているのか、という問いにゲノム情報から迫ろうとしています。

生命現象はたくさんの遺伝子が互いに協調しながら働くことにより実現されています。

これを生命システムと呼んでいます。

このからくりを解き明かすには、何万個とある遺伝子の一つ一つの働きや関係を最先端の実験技術を用いて丹念に調べ、それらの膨大なデータをコンピュータ上でいろいろ組み合わせて、一つの物語(システム)を作り上げることが必要となります。

「生命システム情報」ではこのような気の遠くなるような作業を最先端のコンピュータ技術と実験技術を用いて成し遂げようとしています。

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領域2 比較ゲノム

領域2 比較ゲノム
領域2 比較ゲノム

ゲノムでわかる生物の進化と多様性の秘密

「比較ゲノム」では、どのようにして多種多様な生き物が生まれ、共存してきたのか、という問いにゲノム情報を比較することで、迫ろうとしています。
全ての生き物は、それぞれの種に固有のゲノムを持っています。そこには、遠い昔に生まれた生命から連綿と続く生き物の歴史が刻まれています。多種多様な生き物が生まれる過程には、ゲノムの一部が倍加したり、他の種のゲノムが組み込まれたりといった、ダイナミックなゲノムの変化があるのです。

「比較ゲノム」では、このようなゲノムの変化の歴史を様々な生物のゲノム解読、及びゲノム情報の比較技術の開発を進めることで、ひも解こうとしています。

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領域3 応用ゲノム

領域3 応用ゲノム
領域3 応用ゲノム

ゲノムでわかる生物の進化と多様性の秘密

「応用ゲノム」では、ゲノム研究の成果を応用することで、私たちの生活を豊かにすることを目指すと共に、その際に生じる社会的・法的・倫理的課題にも取り組んでいます。
例えば、病気に関わる遺伝子や薬の利きやすさに関連する遺伝子を見つけようとしています。これが見つかれば、病気の予防や治療に役立ちます。薬や食品に利用できる微生物の有効な活用法の開発も進めています。このように、ゲノム研究は、医療や農業などの分野にまたがり人々の生活に豊か

このように、ゲノム研究は、医療や農業などの分野にまたがり人々の生活に豊かさをもたらします。しかしその反面、慎重な配慮も必要となります。

そのため、市民への情報提供やコミュニケーション、社会システム整備も重要なのです。

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領域4 基盤ゲノム

領域4 基盤ゲノム
領域4 基盤ゲノム

ゲノム研究の縁の下の力持ち

「基盤ゲノム」の役割は、ゲノム研究になくてはならない大規模解析を集中的に行い、ゲノム領域全体を支援することです。

個々の研究室では困難で、集中的な解析が効果的なものを対象としています。例えば、DNAシーケンシング、体系的な遺伝子発現解析(トランスクリプトーム)、ヒトゲノム多型タイピング、高度データベース構築などです。このためにそれぞれの分野のエキスパートが、自らのゲノム研究に応用することを通じて、技術開発・改良を進めて最先端レベルの解析能力を維持します。そしてこれを提供することによってゲノム研究全体を支えています。

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