公募説明会で寄せられた質問およびその回答

支援申請について

Q1.コロナもあり、科研費課題実施期間を今年度まで、2年延長しております。その場合も応募資格はございますでしょうか。
応募する事が可能です。
Q2.1人の研究者が、代表者と分担者として2つの課題に応募することは可能でしょうか?
可能です。
Q3.実験サンプルを準備するのは共同研究者である他大学所属のメンバーなのですが、申請者(科研費採択者)と実験実施者の所属が異なるのは問題ないでしょうか。
問題ありません。
申請可能です。
Q4.ヒト検体を用いた課題で、代表者の所属機関での倫理承認は得られていないが、分担者の所属機関では承認されており、実際の作業はすべて分担者が担当する場合でも、代表者が応募することは可能でしょうか?
原則として、分担者の所属機関において承認されている研究計画書に、当該代表者のお名前が入っていること、併せて、当該代表者の研究機関においても、研究実施許可を受けている必要があります。ご事情がおありの場合は申請書に記載いただき、倫理ヒアリングの際に詳細を協議し、対応していただくことになります。
当該科研費の分担者であっても申請は可能ですので、代表者のかたともよくご相談の上申請いただければと思います。
Q5.scRNAseqの申請・解析において、新鮮なサンプルを得ることが重要だと思いますが、当該期間内(8-12月)でのサンプルの採集が難しい場合は支援対象外でしょうか?
(主に12-6月に発生する生物の研究をしております)
申請書に事情を記載いただき、その上でいつまでに試料を準備できるかも併せて記載して下さい。
なお凍結保存サンプルからの調整についても、過去のご経験から凍結融解にどの程度耐えるか、あるいはFACSによる濃縮等、手法の検討も可能かと思いますので、情報を記載いただければと思います。
詳細はヒアリング等で支援側とご相談いただきます。
Q6.動物実験を予定していてゲノム支援を受けたい場合、支援内容としては科研費の申請書で予定していた動物実験の解析項目の中に、ゲノム解析を追加できるということでしょうか。動物実験自体を追加することは可能でしょうか。
科研費申請書に記載がなくても支援申請可能です。したがって、当初予定にはない動物実験を追加しそのゲノム解析を行うことは可能です。
なお、動物実験そのものはゲノム支援の支援対象外であるため、サンプル準備にかかる動物実験経費等は申請者ご自身の研究費でのご負担となります。
Q7.事前に申請内容について相談することはどの程度可能でしょうか。
現時点では、事前に申請内容についての相談は受け付けていません。
昨年度は支援に採択に至らなかった課題を対象とした技術コンサルティングを実施しました。今年度は、より広く一般の皆様を対象とした技術コンサルティングを実施する事を計画しています(秋以降で検討)。
Q8.対象区分について
微生物をマウスに感染させたサンプルの解析の場合、区分はどちら(微生物、マウス)になるでしょうか?
実際にどちらに着目して解析したいかによって、対象区分を選択してください。
Q9.ヒアリングの方式についてですが、Zoom経由でも対応していただけますでしょうか?
ヒアリングはオンライン開催(zoom)を予定しています。詳細は「公募支援に関するFAQ」のQ19もご参照ください。
Q10.ヒアリングの日程についてですが、7/21-24だと土日が重なっています。土日は子供を保育園に預けられないため、平日の方が良いのですが、日程を調整を依頼することは可能ですか?
可能です。
ヒアリング対象者には、対応不可能な日時について事前にアンケート調査を行ったうえで、ヒアリング日時を決定する予定です。

支援技術について

Q11.新規ゲノム解析を申請したいと考えています。近縁種のゲノムサイズが26Gbpほどあり、対象種も同程度のサイズと考えられるのですが、そのような大きなゲノムであっても申請することは可能でしょうか。
解析には困難が予想されますが、申請自体は可能です。
また少なくとも数百μg程度のゲノムDNAと遺伝子アノテーション用のRNAが必要と考えられますので、サンプル準備が可能であるかも併せてご検討ください。
Q12.Long-readでのRNA修飾の解析は支援可能でしょうか?
現実的には、実験系によっては難しく、確立した方法もないため、研究開発を伴う課題となるとご理解いただければと思います。
挑戦的課題として応募していただくのは可能かと思います。
Q13.マウス胚からのシングルセルRNA-seqを支援いただきたいと考えております.その場合,どのような形で試料をお送りすればよろしいでしょうか.
CellBanker等で冷凍状態での送付(ドライアイス)をお願いします。凍結を避けたい場合には新鮮なまま解析拠点までお持ち込みいただくことも可能です。いずれの場合も、元の状態で細胞生存率が80%以上程度あることはお手元にてご確認の上、ご送付ください。
詳細はヒアリング等で支援側とご相談いただきます。
Q14.ChIP-Seqを希望しているのですが、どれくらいのサンプル数を依頼できるのでしょうか?あるいはこれまでの相場はどれくらいの数になりますか?
例えば、N=3で処理の有無の2サンプルであった場合、6サンプル。着目したいヒストンアセチル化が3つであれば、18サンプルとなりますが…
研究内容、対象生物などに依存しますので、一概にはお答えできませんが、ピークパターンに個体差や実験誤差がどの程度あるDNA結合タンパク質なのかを把握いただくのが重要かと思います。
類似研究などがあればそれらも参考にするなどし、申請の際には、先生が真に希望される情報を記載して下さい。
Q15.scATAC-seqの支援は可能でしょうか
可能です。細胞種によって条件が異なる可能性もありますので、可能であればATAC(Tnの挿入)までお手元で処理していただければと思います。
Q16.豊田先生のパートで質問があります。
遺伝研ではHiC解析のみとの説明でしたが、そこから派生するomni-seq,micro-Cなどの申請も可でしょうか?また、Dovetail kitの経費も支援の対象となりうるのでしょうか?
micro-Cなどは支援実績はありますが、サンプルによるかと思います。
なお、本支援は試薬代の支援(kitの送付なども含む)をするものではありません。また、支援依頼者側で実施する作業に関しては依頼者での費用負担となります。
Q17.エピゲノム解析の支援に関する質問です。ATAC-seqやCUT&TAGなどの解析を希望する場合、ライブラリーの作成も支援してもらえるのでしょうか?
ライブラリー作製に対する技術支援が必要と認められた場合等は可能です。技術的に依頼者側での実施が困難で支援側と一緒に作業することが必要か、あるいは依頼者側で実施可能なのかなど、詳細はヒアリング等で支援側とご相談いただきます。
Q18.Xeniumの支援を希望する場合には、試料はどういった形で準備することか必要でしょうか(ブロックでいいのか、薄切して専用スライドに張り付けた状態でお渡しするのか、など)。また、試薬購入費用の負担はどのようになるか、ご教示いただけますと幸いです。
観察視野を決めていただくことになりますので、支援側施設にブロックをお持ちいただき一緒に薄切いただくのが望ましいです(ブロック持ち出しが難しい場合等はこちらからお送りした専用スライドに貼り付けご送付いただく形になります)。詳細はヒアリング等で支援側とご相談いただくことになります。
試薬はある程度の範囲内であれば支援側で購入(費用は支援側負担)となりますが、それを超える場合には自己負担いただく場合もあり得ます。
Q19.空間的トランスクリプトーム解析については不慣れなのですが、サンプル調製などについて、具体的なプロトコル等ご指導いただけますか?
詳細はヒアリング等で支援側とご相談いただきます。
また、東大・鈴木先生らが書籍を出版されており、また講習会なども検討されていますので、そちらも是非ご参照いただき、申請者の先生側でも情報収集に努めていただくとより生産的な支援となるかと思います。
実験医学別冊 最強のステップUPシリーズ:空間オミクス解析スタートアップ実践ガイド(羊土社)
https://www.yodosha.co.jp/yodobook/book/9784758122610/
Q20.高解像度の空間トランスクリプトーム解析の場合、基本的にサンプルは切片になると思うのですが、例えば少し厚みのあるサンプル(10細胞分ぐらいの厚みがある等)の3Dでの解析は可能でしょうか?
解析困難と言わざるを得ません。現状のプラットフォームでは一定(5-10micrometerまで)以上の厚みがある場合はシグナルを拾うことができないため、解析実施には独自の機器開発が必要となります。先進ゲノム支援の枠組みの範囲内での支援を考えた場合、連続切片からの立体再構成にて対応となるかと思います。詳細はヒアリング等で支援側とご相談いただきます。
Q21.空間解析Xeniumは、検索できる遺伝子セットは特定の臓器用でしょうか、別の臓器の場合は組み合わせを変えて実施されるご予定はありますでしょうか?
研究対象に特化したプローブを設計する必要があります。
なお、今年度は支援対象をある程度限定せざるを得ないとしているのはこれが主な要因となるためです。また、現状10X側も予約がすでに埋まっている状態でありプローブの設計発注がどの程度できるかは不透明です。支援可能課題については極めて限定的となる可能性がありますことをご了承ください。
Q22.データ取得後の解析について 発現比較解析のあとどういう解析を行っていただけるのか? エンリッチメント解析(パスウェイ、GO解析)をお願いできるか?
目的に対し必要な解析は基本的には支援は可能です。データ取得後の解析は研究の根幹に関わる部分ですので、何をされたいのか、解析の目的や必要性について申請書に詳しく記載ください。その上で、どのような解析を行うか、詳細は支援側担当者との協議の上で決定することとなります。
なお、データ取得後の情報解析は試行錯誤の繰り返しとなります。共同研究、協働作業とご認識いただき、論文化に向けて担当者と協議しながら進めていただくこととなります。
Q23.得られるデータの解析サポートもいただきたいのですが、変異解析等と情報解析をあわせて申請すればよいでしょうか?
web入力システムでは、各支援依頼項目について入力する画面で、サンプル数等の入力と併せて情報解析の希望の有無を回答する欄があります。
シーケンシング支援を申請される際に、「情報解析支援を希望する」にチェックを入れて頂き、さらに具体的な情報解析支援希望内容を記載頂ければと思います。
別途「情報解析のみの支援」を申請する必要はありません。
Q24.昨年度、本支援に採択され、シークエンスと情報解析支援を受けました。シークエンスそのものは完了したのですが、情報解析支援は終わっていません。この様な場合、情報解析支援を継続して受けるためには今年度も応募して、採択される必要があるのでしょうか。
まずは情報解析支援担当者とご相談下さい。
新たな課題と考えられる場合は再度申請いただくのが良いかと思います。